犬が迷子になったとき、最初の1時間にやること
走り出す前に、順番を決めておく。まずは家のまわりを15分、電話は警察・自治体・動物病院の3か所へ。伝えることは5つで足ります。
犬がいなくなったとき、いちばん時間を食うのは「どうしよう」と迷っている間です。走り回る前に順番だけ決めておくと、動き出しが変わります。私が知り合いから電話をもらったときに、必ず同じ順番で伝えていることを書いておきます。
先に結論。①家から半径200mを15分歩く ②警察・自治体・動物病院に電話 ③写真を1枚決めて共有。この順でやってください。
最初の15分は、家のまわりだけ
遠くへ行ってしまったと思い込んで、いきなり車を出す方が多いのですが、まずは家から半径200メートルほどを歩いてください。車だと目線が高すぎて、低いところに隠れている子を通り過ぎます。
怖がりの子ほど遠くへは行かず、近くの暗くて狭いところで固まっています。見る場所はだいたい決まっています。
- 駐車場の車の下、タイヤの陰
- 生垣や植え込みの中
- 隣家の階段の裏、室外機の裏
- 物置と塀のあいだ、自転車置き場の奥
- 側溝、階段下の暗がり
このとき、大声で名前を呼び続けるのは考えものです。パニックになっている子は、自分を呼ぶ大きな声に驚いて、さらに奥へ入ってしまうことがあります。名前は一度だけ。あとは普段どおりのトーンで話しながら歩くほうがいい。声よりも、ごはんの袋を振る音や、いつも鳴らしているおもちゃの音のほうが効くこともあります。
見つけても、走り寄らない
これは覚えておいてください。見つけた瞬間に駆け寄ると、たいてい逃げられます。パニックのさなかにいる子には、走ってくるものが飼い主だと分かりません。
しゃがんで、目線を下げる。体は正面を向けず、少し横を向ける。手は低い位置で開いて、こちらからは近づかない。そのまま待つほうが、結果的に早く捕まります。
電話は3か所、この順番で
歩きながらで構いません。
- 警察(遺失届)。犬や猫は、拾った方が「落とし物」として届けることがあります。だから遺失届は早いほど良い。
- お住まいの自治体の動物愛護センター(保健所)。保護された子が最初に集まる場所です。
- 近所の動物病院。ケガをした子が運び込まれる先であり、地域の情報が集まる場所でもあります。
伝えるのは、この5つで足ります。
- いなくなった時刻
- いなくなった場所
- 犬種と大きさ
- 毛色と模様の特徴
- 首輪の有無と色
慌てていると細かく説明したくなりますが、相手が控えるのはこの5つです。逆に言えば、この5つがすぐ言えるようにしておけば、電話は1本1分で終わります。
隣の市区町村にも連絡してください。犬は行政の境目を知りません。川ひとつ渡っただけで、届け出先が変わります。
写真は「今日の一枚」を決めておく
探し始めてからアルバムをさかのぼる時間はありません。顔と、体の模様がはっきり写った一枚を、スマホのお気に入りに入れておいてください。人に見せるときも、貼り紙を作るときも、その一枚で足ります。
できれば2枚。真横から全身を撮ったものと、顔の正面。犬種が分かりにくい子ほど、模様や尻尾の形が決め手になります。
見つかったあとに
無事に戻ったら、まず水を飲ませて、体を見てください。
- 肉球のすり傷、出血
- 爪の割れ
- 脱水(歯ぐきが乾いている、皮膚をつまむと戻りが遅い)
- 拾い食いをしていないか(数日は便を見る)
アスファルトを長く歩いた子は、足の裏を傷めています。それから、電話をかけた3か所に「見つかりました」と連絡を入れる。次の誰かのために、そこは空けておきます。
次に同じことが起きないために
リードが外れた、玄関から飛び出した、雷で逃げた。原因はだいたい決まっています。首輪の緩み、留め具の掛け忘れ、金具の劣化。ここは一度、手で確かめておいてください。
そのうえで、拾ってくださった方があなたに連絡できる手段を、首輪に載せておくこと。首輪に連絡の手段が入っていれば、この一連の流れが始まる前に、こちらの電話が鳴ることがあります。私が首輪を作っている理由は、そこです。
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