パラコードで首輪を編む理由(強度と洗いやすさ)
もとはパラシュートの紐です。強いこと以上に、洗えて編み直せることでこの素材を選びました。弱点も正直に書きます。
パラコードは、もともとパラシュートの吊り紐に使われていた紐です。いま出回っているのは 550パラコード と呼ばれるもので、名前のとおり約550ポンド(およそ250kg)まで耐えるとされています。
ただ、私がこの素材を選んだ理由は、強さそのものではありません。犬が首輪を250kgで引っぱることはないからです。理由は別のところにあります。
編み方の話を先に
うちで使っているのはコブラ編みという編み方です。芯になる紐に、左右から交互に結び目を作って重ねていきます。結果として、結び目のコブが一列に並んだ立体的なバンドになります。
この編み方の良いところは、途中の結び目が独立していないことです。ひとつの結び目が、その前の結び目を押さえている。だから途中でほつれても、そこから一気にほどけることがありません。
洗える
首輪は、思っているよりずっと汚れます。よだれ、雨、砂、シャンプーの流し残し。革は濡らすと硬くなり、テープ状のものは芯に入った汚れが抜けません。
パラコードは芯も外皮もナイロンなので、ぬるま湯で押し洗いして陰干しすれば元に戻ります。編み目が立体なので、洗ったあと風が通って乾きも早い。夏のあいだ、週に一度洗っても傷みません。
洗剤は中性のものを少しだけ。柔軟剤は使わないでください。滑りが出て、編み目が動きます。
ほどいて、編み直せる
これがいちばん大きい理由です。コブラ編みは、端から順にほどけます。つまり——
- 子犬が大きくなって首まわりが変わったら、編み直せる
- 一部が擦り切れたら、その分だけ替えられる
- タグを別の首輪へ移したくなったら、ほどいて通し替えられる
縫って固めた首輪はこれができません。一点物として作っている以上、作り直せることは、そのまま長く使えることになります。
編み込むという選び方
NFCタグを首輪に付ける方法は、大きく2つあります。金具でぶら下げるか、バンドに編み込むか。私は編み込むほうを選びました。
- ぶら下げたタグは、走ると揺れて音が鳴る。気にする子がいます
- 草や柵に引っかかる。引っかかると、金具か首輪のどちらかが壊れます
- 寝るとき、体の下敷きになる
編み込んだプレートは首に沿って平らに寝ているので、揺れず、鳴らず、引っかかりません。そのかわり、タグだけ交換するのは面倒になります。そこは正直に、交換ではなく「編み直し」で対応しています。
弱点も書いておきます
いいことばかり書くと嘘になるので、弱点も。
- 熱に弱い。ナイロンなので、乾燥機やドライヤーの熱風は避けてください。編み目が縮んで戻りません
- 紫外線で色は褪せます。一年、外にいれば少し白っぽくなります。強度が急に落ちるわけではありませんが、色は変わります
- 水を吸わないぶん、濡れたまま長時間放置すると内側が蒸れます。雨の散歩のあとは外して乾かしてください
- 編み目の間に砂や糸くずが入ります。ブラシで撫でれば落ちますが、そこだけは一枚革のほうが手入れは楽です
- 引っぱりに強いということは、強く引っぱっても切れないということでもあります。どこかに引っかかったときに首輪側が切れてほしい場面では、これは長所ではありません
最後の点は大事なので補足します。だから私はバックルに、強い力がかかると外れる樹脂のサイドリリースを使っています。紐は切れないけれど、留め具は外れる。そういう組み合わせにしてあります。
同じ柄は二本ありません
色の並びは、その日に手元にある紐から決めています。同じ配色をもう一度作ろうとしても、紐のロットが変わると微妙に色が違う。結果として、一本ずつ違うものになります。
売り切れた柄でも、近い色で作ることはできます。「あの写真の感じで」と言っていただければ、そこから相談します。
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